実際にどんなことをしているのか

各学年、今のクラスの子ども達と生活する中でそれぞれ伸ばしていきたいところがあります。それは、お友達とのトラブルが起こらないような関係を作ることやもし問題が起きても自分で解決していけるようにしたり、おもちゃや友達にやさしくする気持ちを育てたかったりといろいろあります。 そこで、学年ごとに2017年6月に行った活動と今後の予定を簡単にまとめ、どういった狙いでどのように進めているのかを記載しました。

年少 How We Express Ourselves

だんだんと園生活にもなれてきた年少ですが、まだお友達と遊ぶことにあまり興味がなかったり、友達同士のコミュニケーションが取れなかったりする子がいる中で、友達と遊ぶ意味や遊びの中でコミュニケーションの取り方をつかんでいってもらいたいという思いから、「遊びを通してコミュニケーションをする」というセントラルアイディアを掲げました。

 

先生と一緒に遊んだり、一人でじっくり遊んだり、お友達と遊んだり、遊びの中にもいろいろなものがあり、遊びの中で動きや表情で気持ちを伝えられるようになったり、自分の思い通りにいかなかったときどうしたらいいのかなどを友達や先生との関わりの中から学んでいきます。

砂場遊び

実際の活動として砂場遊びをしました。下記は各クラスの様子です。

 

みんなで協力して川を作ったり、プールを作って「ここは○○にしよう!」「こうしたい!」「先生、これやって!」と発言したり、他の友達の真似をする様子が見られた。

また、普段遊ばない子どもとの関わりもあった。

それぞれ自由に遊ぶ子、少人数で遊ぶ子、みんなで一緒に大きな山を作る子、クラスを超えたお友達と遊ぶ子など様々な関わりがあった。

水を流し入れパイプを使って遊んだので、「流しそうめんみたい!」「ラーメンを流すやつ!」など様々な声が聞かれた。

 

今後の活動:小麦粉粘土制作

教室で、一人1個ずつ好きな色を選んで小麦粉粘土を作る。(赤、黄、緑、青)

グループごと床で作り、できたら小麦粉粘土で遊ぶ。

 

他のお友達に別の色の粘土をもらったり、あげたりする。

この中で、友達との関わりを深めたり、お友達を意識していく。

 

年中 Who We Are

お友達とトラブルがあったり、少し意地悪になったりしてしまう子、

きつくお友達に対して言ってしまう子、自分の好きなこと、やりたいことに夢中になりすぎて周りのお友達の気持ちを考えて行動することの難しさを感じています。そんな友達に対して優しくする気持ちを育てたい。といったことからこのユニットで「友情は私たちの生涯を豊かにする」というセントラルアイディアを掲げました。

 

ビデオ鑑賞・話し合い

トムとジェリーの3つの話(子猫にいじわるをする、アヒルを助ける、ネズミをいじめようとして犬に追いかけられる)か、トイストーリーをそれぞれ各クラスで鑑賞。

 

ビデオを観て…

面白かった、楽しかった、かわいそうだった、いじわるだったなどそれぞれの意見が出てくるもいつも発表する子が積極的に発言していた。

ちっちゃい猫がお尻を叩かれていてかわいそうだった。優しい所もあった。トムがかっこよかった。ジェリーがかっこよかった。いじわるは嫌な気持ちになる。

アヒルが泳げないで一匹はぐれているところをジェリーが泳ぎ方を教えて成長させていくところでは、優しかった。などの意見もあり、お友達に優しくするべきとの話になったクラスもあった。また、「みんなで仲良くあそんだらいいよ!」といった声も聞かれた。また、「見ることは楽しいけど、友達にされたらいや!」といった意見もあった。

 

トイストーリーでは、ロケットで飛ぶのが楽しかった、面白かった、楽しかった、ウッディとバズが2人で力を合わせていた!みんなが仲良しになってからお話が楽しかった。などの意見が出て、意外とみんな集中して観ることが出来ていた。

お友達と協力したら仲良くなれる、悪いことをすると友達は協力してくれなくなる。などの気づきが見られた。

 

今後の活動

「幸せのバケツ」(絵本)を読む

(世界中のどんな人も、心に「しあわせのバケツ」を持っています。そのバケツは、人が喜ぶことをすると一杯になり、逆に嫌がることをすると空になってしまいます。人同士が思いやり、親切にすれば、みんなが幸せになれることを、バケツを例えに優しく説いた絵本です。)

 

画用紙に書かれた(happy / sad)のバケツを色塗りし、理解を深める。

 

バケツを作る

紙コップにモールをつけてそれぞれのバケツを作る。

良い事や嬉しいことがあった場合にお友達のバケツにハートを入れていく。

バケツを通しながら素敵な姿をみんなで考え作って行く。

時間のある帰りの会の際などに、♡を入れた子が何をしてくれたのか発表しながら素敵な姿の姿勢を子ども達で作って行く。

 

素敵な姿の絵を描く

 

体の構造についても触れながら、自分が思う素敵なお友達の姿や素敵な人の絵を描く。

年長 Who We Are

年長もお友達とトラブルがあったり、少し意地悪になったりしてしまう子、きつくお友達に対して言ってしまう子、自分の好きなこと、やりたいことに夢中になりすぎて周りのお友達の気持ちを考えて行動することの難しさを感じています。そんな友達に対して優しくする気持ちを育てたい。といったことから年中同様にこのユニットで「友情は私たちの生涯を豊かにする」というセントラルアイディアを掲げました。

 

トイストーリー鑑賞

エッセンシャルアグリーメント(お約束)を事前に作成。

ケンカしない、入れてという、入れないと言わない、友達を押さない、ケンカしたら握手する、ありがとうと言う、みんなで仲良くする、先生、友達、親の話をいい姿勢で聞く。などの意見が出た。

 

トイストーリーを観て

最初は面白かった。楽しかった。感動した。怖かった。などのよく発言する決まった子から意見が上がった。

 

どういうストーリーだったかを振り返って

バズを押したのが悪かった。シドの家に行ってかわいそうだった。ロケットで飛んだところが面白かった。などの意見が各クラスで出た。

あるクラスでは、ウッディがいじわるしたけど、優しくなった。といった発言から「なんで仲良くなったのか?」を各グループで話あったところ、話をしていなかった子も小グループだと意見を言う姿が見られた。

また、ウッディはバズが羨ましかったから意地悪しちゃった。という意見から、「どうしたら仲良くなれる?」という話に発展し、意地悪しないでいればいい。といった結果が出た。

しかし、別のクラスでは全体で話をしている中で、意見が言えず泣き出す子がいたり、首をかしげる様子も見られた。また、トイストーリーを観て○○で感動して泣いちゃった!という子もおり、年長なりの感受性の高さに年中との違いがあった。

 

今後の活動

「くれよんのくろくん」(絵本)を読む

(まっしろな画用紙にくれよんのきいろくんがちょうちょを描いた。

そして「ちょうにはお花が必要だね」と友だちをつれてくる。さて、何色をつれてくるかな。

その次はなにいろくん? 1ページごとに色の数が増え、楽しい絵ができあがっていく。

ところがくろくんは仲間に入れてもらえません。でも…意外なところで大活躍することに。

「くろくん、さっきはごめんね。ありがとう」とみんなが必要であることを気づかせてくれる絵本です。)

 

6/23 役割、材料を決める

6/29 ポテトサラダづくり

 

この活動を通してみんなで協力すること、責任感を持たせていく。